シニア世代に人気の「ジパング倶楽部」。会員になると、JRの料金が割引になることで知られていますが、「新幹線はのぞみやひかりにも割引が適用されるの?」「割引率はどれくらい?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ジパング倶楽部で新幹線の「のぞみ」や「ひかり」に乗った場合の料金や利用条件、注意点についてわかりやすく解説します。
これから旅行や出張を計画している方はぜひ参考にしてください。
・ジパング倶楽部ではひかり・こだまは特急・グリーン料金含め割引対象、「のぞみ」は運賃のみ割引対象
→ 列車によって割引の適用範囲が変わるので注意が必要です。
・割引率は最大3割!ただし利用には条件あり
→ 乗車距離や購入タイミングなど、適用条件をしっかり確認しましょう。
・グリーン車や指定席も割引OK!繁忙期は割引対象外
→ 旅行スタイルに合わせて事前に計画を立てた上で快適に移動しましょう。
・切符はネット予約不可。駅の窓口や旅行会社での購入が必要
→ スムーズに購入するための方法や注意点も解説します。
ジパング倶楽部で「ひかり」「こだま」は特急料金も割引!「のぞみ」は運賃のみ割引対象

ジパング倶楽部に入会すると、JRの運賃や特急料金が割引される特典がありますが、すべての新幹線に同じように適用されるわけではありません。
特に注意したいのが、「のぞみ」や「みずほ」といった最速タイプの新幹線の扱いです。
ここでは、ジパング倶楽部で割引が適用される新幹線の種類や、列車ごとの割引対象範囲の違いについてわかりやすく解説します。
● 割引の基本:運賃+特急料金+グリーン料金の合計額が対象(ただし一部除外あり)
ジパング倶楽部では新幹線に乗る場合、通常「運賃」と「特急料金」「グリーン料金(グリーン車の場合)」の合計額から2~3割の割引が適用されます。
ただし、列車の種類によっては以下のような例外があります:
列車種別 | 運賃 | 特急料金・グリーン料金 |
---|---|---|
ひかり・こだま | 割引対象 | 割引対象 |
のぞみ・みずほ | 割引対象 | 割引対象外(正規料金) |
つまり、のぞみやみずほでは運賃にだけ割引が適用され、特急料金やグリーン料金には適用されないという点が最大の違いです。
● 「のぞみ」と「ひかり」で料金・割引額を比較
例として、【東京〜新大阪間(約556km):普通列車、自由席利用、3割引き】の条件で比較してみましょう。
列車 | 通常料金 (運賃+特急) | 割引額(3割) | 割引適用後の料金 | 所要時間 |
---|---|---|---|---|
のぞみ(自由席) | 13,870円 | 2,673円(運賃のみ割引 | 11,197円 | 約2時間30分 |
ひかり(自由席) | 13,870円 | 4,161円(運賃+特急料金割引) | 9,709円 | 約3時間 |
※上記は通常期に購入した場合の参考金額です。実際の買い方によって変動する場合があります。
このように、同じ区間・同じ座席クラスでも、「のぞみ」と「ひかり」では最終的な支払い額に差が出る可能性があります。
とくに長距離移動の場合は、特急料金の差が無視できない金額になることも。
● 所要時間と料金、どちらを優先するかがポイント
「のぞみ」は移動時間が短く、速さを優先したい人にとっては非常に便利です。ただし、特急料金が定価になるため、ジパング倶楽部の割引効果は限定的になります。
一方、「ひかり」や「こだま」は所要時間が長くなるものの、特急料金までしっかり割引されるため、総額で見ると非常にお得です。
● 実質的なおすすめは「ひかり」「こだま」
ジパング倶楽部の割引を最大限に活かしたいなら、「ひかり」「こだま」がおすすめです。
時間に余裕のある旅であれば、のぞみとの差額を食事代やお土産代に回すこともできるでしょう。
のぞみ・みずほにも「運賃のみ割引される」という点は見落としがちなので、しっかり押さえておきたいポイントです。
ジパング倶楽部の割引条件|利用回数により変動、繁忙期は割引対象外

ジパング倶楽部は、65歳以上の方が対象のJRの会員制割引サービスです。
ただし、誰でもいつでも使えるわけではなく、いくつかの条件や制限があります。
ここでは、ジパング倶楽部の割引を受けるための基本的な仕組みや料金の計算方法、そして利用時に注意すべき点を詳しく解説します。
● 割引率は利用回数によって変動!繁忙期は割引対象外なので注意
ジパング倶楽部の割引率は一律ではなく、会員の利用回数や区分(新規・継続)によって変わる点に注意が必要です。また、一部の繁忙期には割引自体が適用されない期間もあるため、利用の際には事前確認が重要です。
割引率の仕組み(新規・継続の違い)
会員区分 | 割引対象の乗車回数 | 割引率 |
---|---|---|
新規会員 | 1〜3回目 | 2割引 |
新規会員 | 4〜20回目 | 3割引 |
継続会員(2年目以降) | 1〜20回目 | 3割引 |
※ジパング倶楽部の「乗車回数」とは、特典を使って利用した回数です。20回を超えると割引は適用されません。
このように、新規会員は最初の3回のみ2割引、4回目以降は3割引になります。
一方、継続会員であれば最初から3割引が適用されるのが大きなメリットです。
割引が適用されない「繁忙期」に注意!
以下の期間は、ジパング倶楽部の割引は適用されません。(一部条件を除く)
- 4月27日〜5月6日(ゴールデンウィーク)
- 8月10日〜8月19日(お盆期間)
- 12月28日〜1月6日(年末年始)
このような繁忙期は、JR全体で混雑が予想されるため、ジパング倶楽部の特典自体が無効になります。
旅行日程を組む際は、これらの期間を避けることで割引をしっかり受けられます。
● 割引の対象となる条件(基本ルール)
ジパング倶楽部の割引を受けるためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- ジパング倶楽部に入会していること(65歳以上)
- 片道・往復ともに201km以上の距離を乗車すること
※2026年3月より「JR線を片道で101キロ以上利用」に条件が変わります - JRのみどりの窓口、みどりの券売機プラスなどの指定販売窓口で購入すること(会員手帳の提示必須)
特に注意したいのが**乗車距離の条件(201km以上)**です。例えば、東京〜静岡(約180km)などは片道では距離不足で割引が適用されません。
旅行のルートや区間を計画するときは、事前に乗車距離を確認しておくことが大切です。
● 「ひかり」や「こだま」ならグリーン料金も割引対象で快適&お得!
グリーン車は、座席が広く静かで快適。
ゆったりとした移動時間は、体力的な負担も軽く、旅そのものの質を上げてくれます。
ジパング倶楽部の魅力は、運賃・特急料金だけでなく、グリーン車の料金も割引対象になる点です。
「のぞみ」「みずほ」以外の新幹線「ひかり」「こだま」などを利用すれば、ワンランク上の快適な移動をお得な価格で楽しめます。
「快適さは譲れないけど出費は抑えたい」そんな方にぴったりの選択肢です。
このように、割引率・条件・対象範囲を正しく理解していれば、ジパング倶楽部は新幹線を非常にお得に利用できるサービスです。
次の項目では、実際にどこで・どうやって切符を買うべきか、注意点も含めてご紹介します。

ジパング倶楽部の割引切符の買い方と注意点

ジパング倶楽部の割引を受けるためには、対応する場所で適切な手順で切符を購入する必要があります。
ここでは、「どこで」「どうやって」購入すればいいのか、また「ネット予約は使えるのか」「注意すべき点は何か」など、実際に利用する際に役立つ情報をまとめました。
● 割引切符の購入はJRの「みどりの窓口」「みどりの券売機プラス」「旅行会社」で
ジパング倶楽部の割引を受けるには、以下の方法での購入が必要です。
購入方法 | 割引適用 | 備考 |
---|---|---|
みどりの窓口、旅行会社 | 〇 | 会員手帳の提示が必要 |
みどりの券売機プラス | 〇 | 会員手帳を読み込む必要あり |
えきねっと・スマートEXなどのネット予約 | × | 割引対象外(対象外扱い) |
特に注意したいのは、ネット予約やモバイルアプリではジパング倶楽部の割引が適用されないことです。
割引を受けたい場合は、有人窓口(みどりの窓口、旅行会社)か、みどりの券売機プラスを利用しましょう。
● 切符購入時には「ジパング倶楽部会員手帳」の提示が必須
みどりの窓口や旅行会社で切符を購入する際は、有効期限内のジパング倶楽部会員手帳の提示が必要です。
また、みどりの券売機プラスではオペレーターのガイダンスに従って会員手帳を読み込む必要があります。
忘れると割引が適用されないため、必ず持参しましょう。
「みどりの発売機プラス」でのジパング割引のきっぷ購入について(引用元:JRおでかけネット)
● 乗車変更やキャンセル時は早めの対応を
購入後に予定が変わった場合でも、使用開始前であれば払い戻しや変更が可能です。
ただし、割引切符の扱いには注意点があります。
- 使用開始前の変更は1回まで(条件あり)
- 払い戻しには手数料がかかる
変更やキャンセルを考えている場合は、できるだけ早く窓口で手続きをすることをおすすめします。
このように、ジパング倶楽部の割引を上手に活用するには、購入場所・方法・注意点を正しく理解しておくことが大切です。
ジパング倶楽部での新幹線料金まとめ|のぞみ・ひかりの違いと注意点を再確認

ジパング倶楽部は、65歳以上の方が新幹線をお得に利用できる非常に便利な制度です。
「のぞみ」や「みずほ」では運賃のみが割引対象ですが、「ひかり」や「こだま」なら特急料金・グリーン料金まで割引対象になるため、快適さとコストのバランスを取りたい方にぴったりです。
ただし、割引には「乗車距離201km以上」「会員手帳の提示」「購入場所の制限」などの条件があるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
条件を満たせば、数千円単位の割引が可能で旅の満足度もアップ。
次の旅行や帰省に、ぜひジパング倶楽部を活用してみてください。