新幹線や一部の在来線で利用できる「グリーン車」。
静かで快適な移動時間を過ごせると人気ですが、「グリーン券ってどこでどうやって買えばいいの?」「券売機でも買える?」「車内でも買えるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
とくに初めて利用する方にとっては、購入方法やタイミングによって料金が異なることもあるため、事前にしっかり知っておくことが大切です。
この記事では、グリーン券の買い方を中心に、券売機・車内での購入方法やそれぞれの特徴、注意点を初心者にもわかりやすく解説します。
ぜひ旅行や出張の前にこの記事を読んで、当日迷うことなくスムーズにグリーン車を利用してください。
・グリーン券の種類と買い方の基本がわかる
新幹線・特急と普通列車用のグリーン券の違い、紙・IC・モバイルSuicaによる購入方法を整理して解説。
・券売機での購入方法をケース別にわかりやすく紹介
新幹線・特急向けの指定席券売機と、在来線グリーン車向けの券売機の操作手順を丁寧に説明。
・ホームや車内での購入方法と支払方法や注意点を解説
時間がないときに役立つホーム・車内での買い方と、割高料金や支払方法など注意点もカバー。
・状況別にベストな購入方法が選べるようになる!
各手段の特徴と向いているシーンがわかるので、自分に合ったグリーン券の買い方がすぐに判断できます。
グリーン券の買い方|基本の仕組みと購入のタイミング

新幹線や在来線の一部には「グリーン車」と呼ばれる、ワンランク上の座席が用意されています。
広めのシート、静かな車内など快適な空間が魅力で、ビジネス利用や長距離移動時に人気です。
そんなグリーン車に乗るには、通常の運賃に加えて「グリーン券」が必要になります。
ただし、列車の種類によって、グリーン券の種類や買い方が変わる点に注意が必要です。
グリーン券の種類は列車によって異なる
グリーン券には大きく分けて以下の2種類があります。
- 新幹線・特急列車向けのグリーン券
- 在来線普通列車向けのグリーン券
とくに在来線の普通列車グリーン車には、以下の3つの購入スタイルがあります。
普通列車グリーン券の買い方
1.モバイルSuicaグリーン券
専用アプリで事前購入。スマホを改札でタッチするだけで乗車可能。
通常のグリーン券よりも料金が安く、アプリからスムーズに購入できるのがメリット。

2. Suicaグリーン券
駅ホームなどにある券売機で交通系ICカード(SuicaやPASMOなど)にグリーン券情報を登録。
チャージ残額からのみ購入可能で、現金やクレジットでの支払いは受け付けてません。
こちらも事前購入が基本で、車内では購入ができないため注意が必要です。
3. 紙のグリーン券
みどりの窓口やICマーク付きの専用券売機で購入可能。
現金またはクレジットカードでの支払いが一般的です。
このように、普通列車のグリーン券だけでも3種類の買い方があるため、自分に合った方法を把握しておくことが大切です。
グリーン券の種類で料金が変わる
グリーン券の料金は、距離や区間によって決まっていますが、グリーン券の種類によって料金が異なります。
たとえば、在来線の普通列車グリーン券では以下のような違いがあります。
- モバイルSuicaグリーン券:通常のグリーン券よりも割安でスムーズ。乗車前に購入が必要。
- Suicaグリーン券(IC登録):ホームで購入でき割安で便利だが、駅によっては専用券売機がないことも。
- 紙のグリーン券:車内での購入も可能だが、Suicaグリーン料金よりも260円割高。(下図参照 ※2025年7月現在)
料金種別/営業km | 50kmまで | 100kmまで | 101km以上 |
---|---|---|---|
Suicaグリーン料金 | 750円 | 1,000円 | 1,550円 |
通常料金(紙のグリーン券) | 1,010円 | 1,260円 | 1,810円 |
また、車内で購入する場合は現金とチャージ残高で支払いが可能です。
突然の予定変更などで車内購入を考えている方は、現金を持っておくのが安心です。
このように、グリーン券の買い方は購入手段・タイミングによって変わります。
次の章では、駅の券売機でのグリーン券の買い方を、初心者にもわかりやすくご紹介します。
券売機でのグリーン券の買い方|初めてでも迷わない操作手順
グリーン券は、みどりの窓口だけでなく専用の券売機でも購入できます。
とくに初めて利用する方にとって、事前に券売機で購入しておけば安心してグリーン車に乗車できます。
ここでは、新幹線・特急列車と、在来線の普通列車での購入方法の違いをふまえ、券売機での操作手順をわかりやすく解説します。
新幹線・特急列車のグリーン券は「指定席券売機」で購入可能

新幹線や在来線特急のグリーン券は、「指定席券売機」で購入できます。
JRの主要駅に設置されており操作はタッチパネル式で、初めての人でも案内に従って進めば問題ありません。
【購入手順】
- TOP画面で「指定席」ボタンを押し、きっぷの種類の選択画面で「新幹線 指定席」ボタンを押す
- 乗車駅・降車駅を選択後、希望の乗車日・時間帯・利用人数を順番に選択
- 列車・設備の選択画面で希望時間のグリーン車の【まるボタン〔○〕】を押す
- 座席を選択(窓側・通路側など)
- 乗車券の区間・経路を選択 ※乗車券を購入しない場合は「特急券のみ購入」ボタンを押す
- かえりのきっぷも必要か選択して、最終確認画面で内容を確認して購入完了

普通列車グリーン券は「Suicaグリーン券売機」「ICマーク付きの券売機」で買える

首都圏や東海道線などで運行されている在来線の普通列車グリーン券は、「Suicaグリーン券売機」「ICマーク付きの券売機」で購入することができます。
券売機でSuicaにグリーン券情報を登録し、乗車後に座席上方のランプにSuicaをタッチすることで座席の利用が可能になります。
【購入手順】
- TOP画面で「グリーン券」を選択
- Suicaグリーン券のボタンを押す
- 交通系ICカード(SuicaやPASMOなど)を読み込む
- 行き先の駅名を選択
- 購入完了
紙のグリーン券を買う場合は「磁気グリーン券」を選択
普通列車グリーン車のSuicaグリーン券購入時はSuicaのチャージ残高が必要ですが、紙のグリーン券を買う場合は現金も利用でき、こちらも券売機(ICマーク付きの専用券売機)で購入が可能です。
【購入手順】
- TOP画面で「グリーン券」を選択
- 磁気グリーン券のボタンを押す
- 行き先の駅名を選択
- 購入完了
よくある失敗と対策
券売機での購入に慣れていないと、次のようなトラブルが起こりがちです。
- 時間帯によっては券売機が混雑していて購入できなかった
- Suicaにチャージ残高が足りなかった
- クレジット専用の券売機で現金が使用できなかった
こうした事態を避けるには、事前確認と早めの購入が大切です。
特に通勤時間帯や週末は券売機が混雑しやすいため、余裕を持った行動をおすすめします。
グリーン券の購入タイミング別ガイド|ホーム・車内での買い方、料金の違い

「時間がなくて券売機で買えなかった」「グリーン券を買い忘れてグリーン車に乗ってしまった」――そんなときは車内やホームでの購入が可能かどうかが気になりますよね。
ここでは、グリーン券をホームや車内で買う方法と注意点について、在来線と新幹線のケースに分けて詳しく解説します。
車内でのグリーン券購入はできる?
グリーン券は、列車によっては乗車後に車内で購入することも可能です。
ただし、対応状況は路線や区間によって異なります。
【普通列車グリーン車の場合】
首都圏や東海道線などで運行されている普通列車グリーン車では、モバイルSuicaまたはSuicaグリーン券を使わずに乗車した場合、車内でグリーン券を購入できます。
- グリーンアテンダント(乗務員)から購入
- 座席に座っていると、検札時に案内を受ける
- その場で現金で支払い、グリーン券を発行してもらう
ただし、Suicaグリーン料金よりも260円高くなるため、コストを抑えたいならモバイルSuicaアプリや券売機での購入がおすすめです。
新幹線や特急列車ではどうか?
新幹線や一部の特急列車では、列車によっては車内でグリーン券を購入することができない場合があるため事前購入をおすすめします。
また下図の通り料金自体も普通列車グリーン車と比べてグリーン料金が高くなるので注意が必要です。
▪JR北海道/東海/西日本(北陸新幹線を除く)/四国内とJR会社間のグリーン料金 ※2025年7月現在
営業km | 100kmまで | 200kmまで | 400kmまで | 600kmまで | 800kmまで | 801km以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
グリーン料金 | 1,300円 | 2,800円 | 4,190円 | 5,400円 | 6,600円 | 7,790円 |
※JR東日本内相互発着区間のグリーン料金とグランクラス料金については料金体系が異なります。
特急・急行のグリーン料金(JR東日本公式サイト)
ホームでグリーン券を買える場合とは?
一部の駅では、ホーム上にグリーン券専用券売機(Suica対応)が設置されており、普通列車グリーン券であれば購入が可能です。
この場合、乗車前にホーム上でサッと買えるため、時間がないときには便利です。
- Suicaを読み込んでグリーン券情報を登録
- 列車に乗り込んでから、座席上部のランプにタッチ
- 赤→緑のランプ表示で着席OK
ホームに券売機が見当たらない場合は、改札外の券売機やスマホアプリでの購入手段も覚えておくと便利です。
支払方法、注意点
普通列車グリーン券を車内で購入する際は、現金もしくはチャージ残額での精算になり、クレジットカードは使用できません。
以下の場合は特に注意が必要です:
- モバイルSuicaの残高不足に気づかず乗ってしまった
- 現金を持ち合わせていない
- 車内改札が廃止されている列車に乗っている
こうした場合は、グリーン車に座れない(不正乗車)と見なされる可能性もあるため、事前準備・確認を忘れないようにしましょう。
車内購入は「最後の手段」と考えるのが無難
車内での購入は便利に見えるかもしれませんが、料金が割高になったり、購入自体ができなかったりするリスクもあります。
そのため、基本は事前に購入しておくことがベストです。
それでも間に合わなかった場合に備えて、現金を用意しておくこと、チャージ残額を確認しておくことが、スムーズなグリーン車利用のカギになります。
グリーン券の買い方まとめ|券売機と車内購入を正しく使い分けよう

グリーン券の買い方は、列車の種類や利用シーンによって最適な方法が異なります。
新幹線や特急列車については、駅の指定席券売機で購入が可能です。
時間があるときは、ネット予約やみどりの窓口を利用するのも良い選択でしょう。
一方、在来線の普通列車グリーン車では、モバイルSuicaグリーン券・Suicaグリーン券・紙のグリーン券(磁気グリーン券)という3通りの購入方法があります。
スマホで完結できるモバイルSuicaが手軽で割安ですが、改札外やホームの券売機でSuicaに登録する方法や、紙のきっぷを現金で買うこともできます。
また、どうしても事前に買えなかった場合は、車内で購入するという選択肢もありますが、料金が割高になったり、現金やチャージ残額しか使えなかったりするリスクがあるため注意が必要です。
いずれの方法を選ぶにしても、「自分が乗る列車に対応している購入手段は何か?」を事前に確認しておくことが大切です。
本記事の内容を参考にしていただき、今後グリーン券購入の際にはさまざまな選択肢をうまく使い分けて、快適なグリーン車の旅を楽しんでください。